志は何ですか


老いたる者は之を安んじ、朋友は之を信にし、少(わか)き者は之を懐(なつ)けん。


 新郎は部活のキャプテンで、仲間からの信頼が厚く、後輩から慕われていました。卒業後も折に触れて部活動に顔を出し、技術指導できない顧問に代わって後輩の面倒を見てくれていました。

 今、テレビドラマで幕末の志士の活躍が話題になっています。その中で主人公が眼差しに力を込めて、「私の志はこの国を良くすることです」と語ります。ドラマのハイライトシーンで、とてもカッコいい。

 ところで皆さん、孔子の志を知っていますか。論語で有名な偉い人です。その孔子が弟子に先生の志は何ですかと問われた時、次のように答えます。老いたる者は之を安んじ、朋友は之を信にし、少(わか)き者は之を懐(なつ)けん。訳せば、老人に安心を与え、友人から信用され、若者に懐かれたい、となります。簡単そうだけど、よく吟味すると実に難しい。そして地味です。

 新郎に彼の志を尋ねたことはありませんが、彼の行動は昔も今も孔子の志に近いところがあります。ただ、もし今彼に彼の志を尋ねれば、彼はきっと笑いながら「そんなこと考えたこともありませんよ」と答えるはずです。…それが新郎です。

投稿日

カテゴリー: