「リスペクト」の訳語は「認める」です。
海外研修の事前説明会で旅行社の方が参加生徒に向かって、まあ、いつもの通りですが「現地の人や文化をリスペクトしてください」と語りかけました。けれど、この言い回しを聞くといつも思ってしまいます。よくわからないのに尊敬するというのは、おかしくはないですか?
スポーツ選手が試合後のインタビューなどでよく語ります。「(対戦相手の)○○選手をリスペクトしています」と。これも変です。特に勝った試合の後などに、負けた相手を尊敬するなどと言うのは不遜(ふそん)じゃないかなぁ、と思ってしまいます。
いずれの場合も、リスペクトという言葉が使われた文脈はわかっていて、言いたいことはわかる気がするけど…。じゃあ、言いたいことって何なのだろう? 「リスペクト」の訳語は、どの辞書を見ても「尊敬する」だけれど、「尊敬する」と訳すから「リスペクト」という言葉で言いたいことが伝わらないのではなかろうか。
先の研修会の最後の方で、ふと閃き(ひらめき)ました。「リスペクト」は「認める」と訳すとピッタリする! あいつは大嫌いだ。尊敬などしていない。けれどもあいつの力は認めている。こういう時にリスペクトを使う。「あいつは大嫌いです。でも、リスペクトしています」。これならわかります。「リスペクト」の訳語は「認める」です。